Mela!/緑黄色社会
演奏動画
緑黄色社会さんのMela!をAIきりたんをボーカルに据えてコピーしてみました。バックコーラスにはめろう・ナクモも使っています。カラオケバージョンはこちら。
コード進行・解説
Key=Ab/B/D, Tempo=138
A1(今なんじゃない?~) ※Key=Ab
|DbM7 |Dbm6 |Cm7 Edim |Fm Eaug Ab/Eb Dm7b5 |
|Bbm7 |Bbm7/Eb |Ab |Ab/C |
B1(Lalala~)
|Bbm7 |Bbm7/Eb Eb7 |AbM7 |Cm7 C7 |
|Bbm7 |Bbm7/Eb Eb7 |AbM7 |Fm7 |
C(かっこいい君には~)
|Bbm7 |Bbm7/Eb Eb7 |Fm7 | % |
|Bbm7 |Bbm7/Eb Eb7 |Fm7 |C7 |
B2(手を取ってくれないか~)
|Bbm7 |Bbm7/Eb Eb7 |AbM7 |Cm7 C7 |
|Bbm7 |Ab/C |Db |Db/Eb D7 |
A2(今なんじゃない?~)
|DbM7 |DbmM7 Dbm6 |Cm7 |Fm7 |
|DbM7 |DbmM7 Dbm6 |Gm7b5 C7 |Fm Gb/Ab |
|DbM7 |DbmM7 Dbm6 |Cm7 C7/E |Fm7 Ab/Gb |
|Bbm7 |Dbm7 |Ab | % |
D(Gt.Solo1/2)
|Bbm7 |Bbm7/Eb Eb7 |AbM7 |C7 |
|Bbm7 |Bbm7/Eb Eb7 |AbM7 |Fm7 |
E(信じてばかりの僕と~)
|Bbm7 |Bbm7b5 |AbM7 |Cm7 |
|Bbm7 |C |AbM7 |C7 |
B3(僕らだけの世界~)
|Bbm7 |Bbm7/Eb Eb7 |AbM7 |Cm7 C7 |
|Bbm7 |Ab/C |Db |Db/Eb |
Interlude
|DbM7 Eaug |Fm7 |DbM7 Eaug |Fm7 |
|DbM7 Eaug |Fm7 |Bbm Cm7 |Dbm7 Dbm7/Gb |Fb/Gb |
F1(君はかっこいいと~) ※Key=B
|EM7 |Em6 |A#m7b5 D#7 |G#m7 |
|C#m7 |E/F# |BM7 |F#m7 B7|
F2(だけど見るべきは~) ※Key=D
|Em7 |A |DM7 |D#m7b5 |
|Em7 |E7/G# |A7sus4 |A |
|Eb7sus4 |Eb |
A3(今なんじゃない?~) ※Key=Ab
|DbM7 |Dbm6 |Eb/Db |DbM7 |
|DbM7 |Dbm6 |Gm7b5 C7 |Fm |
A4(ほっておけない~)
|DbM7 |DbmM7 Dbm6 |Gm7b5 C7 |Fm Gb/Ab |
|Bbm7 |Dbm7 |Ab | % |
|Bbm7 |Dbm7 |Ab | % |
B4(Lalala~)
|Bbm7 |Bbm7/Eb Eb7 |AbM7 |Cm7 C7 |
|Bbm7 |Bbm7/Eb Eb7 |AbM7 |Fm7 |
B5(Lalala~Ending)
|Bbm7 |Bbm7/Eb Eb7 |Gm7b5 C7|Fm |
|Bbm7 |Cm7 |Dbm7 |Db/Eb | Ab |
キャッチーなサビやコーラスを聴いて「この曲いいやん!」とカラオケ用に覚えようとすると、構成が複雑=覚えないといけないメロディーが多くてギョッとするこの曲。一聴するとサビ始まりのAメロ~Bメロ~サビという典型的なJ-POPに感じるのですが、実際には、サビ以外同じメロディが繰り返されるパートがありません。
キーも複雑で、原キーだとメインはAbMなのですが、ギターのリフと効果音的なキーボードで演奏される間奏のあとはBM→DMと短三度ずつ転調するので、譜面にするとどう移調しても一回は♯か♭だらけのセクションが出てくるという、読譜泣かせの曲にもなっています。
コード進行も、これはおそらくアレンジを進めていった結果そうなったのだと思うのですが、各セクションでちょっとずつ変化していて、演奏する場合でも暗譜するのが大変です。
いつもは割と細かく進行を分析するのですが、今回はセクションが多いので全体的な流れを中心にサクっとやってみます。
メインとなる進行は、サビで出てくる IV→IVm→IIIm→VImと、Aメロ・Bメロなどで出てくるIIm→V7→IorVIm→IIImという2つの進行です。
サビの進行は王道進行(IV→V→IIIm→VIm)のバリエーションで2つ目のコードがサブドミマイナーに変化しています。VとIVmはドミナントとサブドミナントということで、本来は進行上の役割が違うこともあり両者を代理コードとする説明はあまりされませんが、実際にはVをIVmに変化させるアレンジをよく見かけます。アドリブする場合でも、「V上でIVm7を弾くと構成音がそれぞれ7th、b9th、11th、b13thになってオルタードテンションを含んだジャジーな響きになる」ということで簡単にジャズっぽいアドリブを弾く方法として紹介されていたりします。なので、両者は割と代理コードに近い関係だと僕は解釈しています。
Aメロ・Bメロの進行であるIIm始まりの方はいわゆる逆循環ですね。王道進行の元になった進行なので(どちらもサブドミナント始まりの4度進行を基調にしている)こちらも胸キュンな感じのする進行ですが、マイナーコードでスタートするせいか、より哀愁感が強く漂います。
Key=Bに転調する「君はかっこいいと~」の部分はサビと同じくIV→IVm6と進行するのですが、この後は4小節目のVIm7に向かうマイナーコード版ツーファイブとなっていて、VIIm7(b5)→III7となっています。8小節目はこの後に続く「だけど見るべきは~」がEm7なのでそのセカンダリードミナントであるB7で終わっています。
「だけど見るべきは~」の部分はKey=Dに転調しますが、進行的には(AメロやBメロと同じく)IIm7→Vという流れで始まりますが、4小節目以降はこの後の盛り上がりに向けて半音ずつベースを上昇させつつ、平行和音でKey=Abに戻ってくる、という流れになっています。
最後のサビのところも単純に1コーラス目の進行をもう一度繰り返すのではなく、前半8小節はイントロ部分の静かに盛り上がる進行、後半8小節は1コーラス目のサビ後半のガツン!と盛り上がる進行になっていて、ムチャクチャ考えられたコードワークになっています。
エンディングも、最初の8小節は他の「La la la」の箇所と同じ進行ですが、続く最後の8小節はメロディは全く同じですがコード進行をラストのAbに向けてきっちり進行させていくつくりになっていて(ラスト4小節、ベースが綺麗に上昇進行になっているのポイント)最後まで隙がありません。
ただ、これは個人的な感想なのですが、エンディングが「ジャン!」と明るく終っているのに違和感があって(なぜだわかりませんか、僕にはsumikaっぽいアレンジに聴こえます)、この曲にはフェードアウトの方が似合うのでは?と思っています。これはどういう意図なんだろう。
この曲について+α
緑黄色社会なんてらしくないなぁとは思ったのですが、ムチャクチャ好みの女性ボーカルの声質と、ついついじっくり聴いてしまうコード進行・アレンジ(ブラスもギターのカッティングもカッコいい)、意味深な歌詞にはまってしまい、コピーせずにはいられなくなって作ってしまいました。先にも書いた通り、構成上は単純な繰り返しパートがほとんどなく、効果音的なシンセやコーラスの「ウー、ワー!」などなど打ち込みで再現するのが難しい箇所も多く、最初の印象よりも作成にはかなり時間がかかりました。
イマドキのJ-POPで好みといえば、あとはシシャモ。こちらもコード進行はメチャクチャイイ感じなのですが、アレンジは完全に「ロック!」という感じなので、僕のブログ+チャネルで取り上げるのはちょっと違うかなぁ、と思ってますがこれは完全な余談。