きんけけ宅録楽部(楽屋)

趣味のギター&打ち込みの楽屋裏的解説。

Cakewalk by BandLab 更新情報/2022.11

2022/12/02 Update1の情報を追記

自分用の覚え書き。

前回から2ヶ月で次のアップデートが来ました。今回のアップデートのトピックはMMCSS(Mutli Media Class Schedule Service。音声や動画のようなマルチメディアを処理するアプリケーションに対して優先的にCPUやディスク処理を割り振るWindowsのサービス)に関する挙動の変更だと思うのですが、それよりも気になったが、BugFixで説明されている内容。修正報告されている内容に、まだ使ったことのない機能=知らない機能がたくさんあります。Cakewalkのほんの一部の機能しか活用していないことを痛感します。

※公式サイトによる今回のリリース内容

2022.11 Update1(build 28.11.0.021)

※公式サイトによるリリース内容

機能強化:

  • トラックのエフェクト欄の削除処理におけるクイックグループ化対応
  • エフェクト欄のメニューに「Delete All(すべて削除)」を追加
  • インターネットに未接続あるいは低速度のインターネットに接続している環境での起動・終了速度の向上
  • プロジェクトのロード処理のパフォーマンス向上
  • クリップのストレッチ量を小数点以下2桁まで表示

バグフィックス

  • エフェクト欄に他のエフェクトが存在している状態でクリックグループ化を使ってFXチェインをバイパスするとアプリケーションがクラッシュする問題を修正
  • ProChannelのFXチェイン内のエフェクトから呼び出す場合、クリックグループ化でFXチェインを再帰的に設定するのにSHIFTキーは不要とした
  • 複数のトラックにまたがるFXチェインをクイックグループ化で削除する場合(CTRL+SHIFT)、他のトラックのFXチェインのプラグインインスタンスの削除に失敗していた問題を修正
  • トラックのエフェクト枠からクイックグループ化でエフェクトの置換/削除を行う場合に(CTRL+SHIFT)、ProcChannelのFXチェインが処理されてない問題を修正
  • クイックグループ化を用いてProChannelのエフェクトラックにエフェクトを追加しようとすると、(ProChannelでなく)トラックのエフェクト欄に追加されてしまう問題を修正
  • プラグインメニューの動作が正しくなかった問題を修正
  • 新しいオーディオ トラックを挿入した後、ProChannel が空になることがある問題を修正

2022.11 の主要な改善点

編集 > 環境設定 > オーディオ > オプション(録音、再生のオプション) の「MMCSSを使用する」について、既定値では、ASIOドライバーに対しては本設定が反映されないようになった。
利用中のASIOドライバがMMCSSをサポートしている場合は、特に何もする必要はない(訳者注:オプションの設定に関係なくMMCSSモードで動作します)。ASIOドライバのコントロールパネルの設定にMMCSSに関するオプションがある場合、MMCSSの機能を利用するにはそのオプションを明示的に有効にする必要がある。
もしドライバがMMCSSをサポートしていない場合、本オプションの下位設定である「Enable MMCSS for ASIO Driver」を有効にすれば、MMCSSの機能を利用することができる。

 

ドライバがMMCSSモードで動作している場合、パフォーマンスツールバー上にマウスカーソルを重ねて表示されるツールチップ上で、オーディオスレッドの優先度(Audio Thread Priority)に「Realtime」と表示される。もし同項目に「Time Critical」等の文言が表示される場合は、MMCSSを有効にしてみるとよい。

 

機能強化

オーディオエフェクトの置換

トラックやバスのエフェクト設定欄でオーディオエフェクトを置換できるようになった。置換を実行する場合、対象のエフェクトを右クリック~「Replace Audio FX」を選択し、置換したいエフェクトを指定する。

クイックグループ化を使用して、選択されているトラック/バスの同一のエフェクトのすべてのインスタンスを一斉に置換することも可能である。この場合、対象のエフェクトを含むトラック/バスを選択し、次にコントロールキーを押下しながら置換するエフェクトを選択する。FXチェーン内にあるプラグインを置換する場合、コントロールキーとシフトキーを押下しながら実行する。

注:トラックとバスの両方で素早くクイックグループ化するためには、上記の操作をトラックとバスのそれぞれで行う必要がある。

MIDIクリップにおけるコントローラのレンダリングの改善

見やすさを改善するため、MIDIコントローライベントはノートイベントよりも暗い色で、かつ背後に描画されるようになった。

また、トラックビューの「表示」メニューから「表示」>「Show MIDI Controller Events」を選択することで、コントローライベントの表示/非表示を設定することができる。

コンテキストメニューによるアレンジャーセクションへの移動

「アレンジャーインスペクタの表示/非表示」ボタン(訳者注:下の画像だと、メトロノームアイコン左側の[A]のアイコンのボタンです)を右クリックすることで、アレンジャートラックのすべてのセクションの一覧にアクセスすることができる。この一覧を利用することで、アレンジャーインスペクタを開くことなく任意のセクションに素早く移動することができる。

VSTプラグインへの「Send All Notes Off」メッセージの送信

特定のVSTプラグインでは、再生を停止した後も音が鳴り続ける場合がある。この問題に対処するため、再生停止時に「All Notes Off」メッセージをすべてのVSTプラグインに送信することができるようになった。本メッセージを送信したい場合、「編集」>「環境設定」>「ファイル」のVSTプラグインにある「SendSend All-Notes-Off Messages on Stop」を有効にする。

 

なお、このオプションは既定値ではオフになっている。これは、バーチャルインストゥルメントを多数使用している場合に発生する、演奏停止時の遅延を避けるためである(訳者注:2022.09更新の最適化に関する内容でも説明されていますが、All Note Offを処理するのに時間がかかるVSTiが存在するとのことです)。

ASIOドライバに対するMMCSSの有効/無効設定の追加

この設定により、ASIOドライバの状態とは独立してMMCSS(マルチメディア タイム クリティカル スレッド)を有効にすることが可能になった。
ASIOの仕様上、ドライバは既定状態ではMMCSSモードで動作することが推奨されている。もしCakewalk側でドライバのMMCSSSモードの制御を行いたい場合は「Enable MMCSS for ASIO Driver」をチェックする。

注:ドライバが内部的に管理しているMMCSSの状態と競合しないようするため、本オプションは既定値ではオフになっている。このため、ASIOドライバのMMCSSに関する動作については、Cakewalkの過去のバージョンとは異なる挙動を示す。もし利用しているASIOドライバの設定にMMCSSに関するオプションが存在する場合、MMCSSの機能を利用するには明示的にそのオプションを有効にしなければならない。

ASIOドライバに対してMMCSSを有効にする場合、「編集」>「環境設定」>「オーディオ」の「オプション」にある「MMCSS for ASIO Drive」をチェックする。

注:ドライバの中には既定値でMMCSSモードがオフになっているものがある。これらのドライバでMMCSSを利用したい場合は、ドライバ自身の設定画面でMMCSSを有効にするか、Cakewalkの「Enable MMCSS for ASIO Driver」オプションを有効にする、

WASAPIモードでのパフォーマンス改善

MMCSSが有効になっている場合、ドライバモデルがWASAPIであればメインオーディオスレッドがMMCSSで実行されるようになった。オンボードのオーディオデバイスをWASAPIの共有モードで動作させている場合、この設定により若干パフォーマンスが改善されるはずである。

訳者注:WASAPI...Windows Audio Session API。アプリケーションとオーディオデバイス間のストリームを管理する低レベルのWin32 API

エフェクト設定におけるクイックグループのサポート

以下の操作でクイックグルーピングをサポートした。

  • トラック/バスのエフェクト欄でのバイパス
  • トラック/バスのエフェクト欄に対するエフェクト削除(CTRL+SHIFT押下により、選択されているトラックのすべてのFXチェイン中のエフェクトも削除される)
  • 個々のトラック/バスのエフェクトバイパス
  • トラック/バスのオーディオエフェクトの置換

パフォーマンスモジュールにおける Audio Thread Priority の表示

コントロールバーのパフォーマンスモジュールに、Audio thread priority(訳者注:意訳すると、オーディオ処理の優先度って感じですね)がツールチップとして表示されるようになった。これはトラブルシューティング時にも有用である。

メインオーディオスレッドがMMCSSモードで実行されている場合、ツールチップのAudio Thread Priorityには「Realtime」と表示される。

注:ASIOモードで MMCSSを有効にしているのにツールチップに"Time Critical"と表示されている場合、ドライバがMMCSSを使用していないか、MMCSSのセットアップが正しくない可能性がある。リアルタイムモードの場合、優先度は18以上になる場合がある。

バグフィックス

  • パッチポイントを含むトラックからオーディオをドラッグアンドドロップするとクラッシュする問題を修正

    訳者注:パッチポイントについてはこちら

  • 不完全なイベントアーカイブ(ファイルネームなしで保存されているオーディオイベント)を含むプロジェクトを開こうとするとクラッシュする問題を修正

  • Spitfire Audio BBC Symphony Orchestraを使用したインストゥルメントトラックを削除するとクラッシュする問題を修正

    訳者注:Spitfire Audio BBC Symphony Orchestraについてはこちら参照

  • 特定のトラックテンプレートを使用すると、ロード時にクラッシュするケースがある問題を修正

  • 「AUXトラックの削除」をUndoするとクラッシュする問題を修正

  • あるプロジェクトを開いている状態で別のプロジェクトをロードすると、テンポトラックに間違ったテンポが表示されてしまうことがあった問題を修正

  • 再修正:モノラルのハードウェアの出力が常にステレオで出力されていた問題を修正

  • アームされているトラックでは、入力元のAUXトラックがL/R/Sいずれの場合でもステレオメータで表示されていた問題を修正。

    訳者注:トラックのアームについてはこちらを参照

  • ミックスリコールタスクの二番目のエクスポート処理で予期せぬエラーが発生する問題を修正

    訳者注:ミックスリコールについてはこちらを参照

  • コンピングやオートパンチで古いテイクをミュートにしても、MIDIループでは音声が出力されてしまう問題を修正

  • 空のプロジェクトにおいて、アレンジャーセクションを上書きモードで移動させると、セクションが重複する問題を修正

  • 既に開いているプロジェクトをもう一度開くと、変更内容がクリアされ、開いているプロジェクトが再度初期化されてしまう問題を修正

  • 選択されたAUXトラックのみをバウンスすると、AUXトラックにルーティングされている入力元の音声情報が含まれず、無声状態となってしまう問題を修正

  • 再生中のアレンジャーセクションの移動やサイズ変更操作では「現在時刻」を設定しないようにした

  • 特定のプロジェクトを開いた後でマルチドックが正しく描画されず、ビューが開かない問題を修正

  • クリップマップが、AudioSnapクリップで正しく描画されない問題を修正

  • オフセットしたテンポマップでは分解能が失われる問題を修正

    訳者注:テンポマップのオフセットについてはこちらを参照

  • 「エフェクトの削除」をUndoした際、MIDIインプットの有効/無効状態が元に戻っていない問題を修正

  • 孤立したエンベロープに対して、エフェクトを置換した後では再アサインできない問題を修正。

  • トラックのエフェクト削除をUndoした後では、エンベロープが孤立してしまう。

    訳者注:エンベロープは、オートメーションのことだと思います。「孤立(原文ではOrphaned)」とは「アサインされていない」ということなんでしょうか。

  • 再修正:プロジェクトオープン時、メインウィンドウ描画後にトラックインスペクタがちらつく問題を修正

  • プロジェクトオープン時、ブラウザの折り畳み状態が保持されない問題を修正

  • ブラウザ展開時、幅が正しく復元されなかった問題を修正

  • プロジェクトロード後、ドッキングされたビューの順序が正しくなかった問題を修正

  • 新しいワークスペースから戻ってくると、コントロールバーが途切れて表示される問題を修正

  • 特定のプロジェクトでは、マルチドックが正しく描画されなかったり、ビューが開かれない状態となっていた問題を修正

  • マルチドック展開後、正しく最大状態に復元されない問題を修正

     

ふたりの未来/ブルー・ペパーズ feat. 佐々木詩織

演奏動画

新進気鋭のシティポップユニット(っていっていいのかな)、ブルー・ペパーズさんのアルバム「レトロアクティブ」から、ボーカルに佐々木詩織さんをフィーチャーした爽やかナンバー「ふたりの未来」を耳コピして、AIめろうに歌ってもらいました。カラオケバージョンはこちら


youtu.be 

コード進行・解説

Tempo=90 Key=G/Ab

Intro→Intro2
  A1→A2→B→C1→Interlude1
  A2→B→C2→Interlude2
  C3x2→C4

Intro1/Interlude1
 |Am7 Am7/D |Bm7 Em7 |Cm7 EbM7/F F7 |Bm7   E7(b9 #11)                      |
 |Am7 Am7/D |Bm7 Em7 |Cm7 EbM7/F F7 |BbM7  EbM7       Am7 Am7/D  |

Intro2
 |GM7(9) |CM/G |GM7(9) |CM7/G CM7/D |

A1
 |GM7(9) Em7 |EbM7 Dm7 |GM7(9) Em7  |EbM7 Am7/D |
 |GM7(9) Em7 |EbM7 Dm7 |Bm7    BbM7 |Am7  Am7/D |

A2
 |GM7(9) Em7 |EbM7 Dm7 |GM7(9) Em7      |EbM7 Am7/D               |
 |GM7(9) Em7 |EbM7 Dm7 |Bm7    Gm7/Bb |Am7   Am7/D C#9(b5) |

B  
 |Cm7 Cm7/F |Bm7 E7(b9) E7(#9) |Am7              AbM7         |GM7 Am7 Bm7  E7(b9) |
 |Cm7 Cm7/F |Bm7 E7(b9 b13)     |Am7 GM7(9) FM7  EbM7 |C/D           D/E (E7(b9)) |
  
C1
 |Am7      Am7/D |Bm7 D/E    E7(b9) |Am7 Am7/D             |GM7 Am7 Bm7 E7(#9) |
 |C#m7(b5) Cm7  |Bm7 E7(b9) Bb9   |Am7 Am7/D D7(b9) |GM7                  E7(#9) |

C2
 |Am7      Am7/D |Bm7 D/E    E7(b9) |Am7 Am7/D |GM7 Am7 Bm7 E7(#9) |
 |C#m7(b5) Cm7  |Bm7 E7(b9) Bb     |Am7 Am7/D |

Interlude2
 |Am7/D  |Bm7/E             |Am7/D                          |Bm7/E                         |
 |Am7      |Bm7     F7/Eb  |

   |Em7     F#m7 Gm7 Am7    |Gm7 Am7 Bbm7 Cm7 |Bbm7 AbM7 GbM7 F#/E |
   |Fm7/Eb                  Cm7/F |Cm7/F                          |F7(b9,b13)                       |

C3(以後、キーがAbに転調してます)
 |Bbm7    Bbm7/Eb |Cm7 Eb/F   F7(b9) |Bbm7 Bbm7/Eb |AbM7 Bbm7   Cm7 F7(#9) |
 |Dm7(b5) Dbm7    |Cm7 F7(b9)            |Bbm7 Bbm7/Eb |AbM7 Ebm7/Gb    F7(#9)  |
  
C4
 |Bbm7    Bbm7/Eb |Cm7 Eb/F    F7(b9) |Bbm7 Bbm7/Eb  |AbM7 Bbm7   Cm7 F7(#9) |
 |Dm7(b5) Dbm7    |Cm7 F7(b9)            |Bbm7 Bbm7/Eb Eb7(b9) |
 |AbM7 Ebm7/Gb    F7(#9) |

C5
 |Bbm7    Bbm7/Eb |Cm7   Eb/F    F7(b9)  |Bbm7 Bbm7/Eb |AbM7 Bbm7 Cm F7(#9) |
 |Dm7(b5) Dbm7    |Cm7   F7(b9)  B         |Bbm7 Bbm7/Eb Eb(b9) |
    |AbM7         F7(#9) |

 |Bbm7 Bbm7/Eb (Cm7/F) |Cm7/F Am7(b5) F7(b9,b13) |
 |Bbm7 Bbm7/Eb               |Bbm7/Eb                              |

Ending
 |Bbm7 Bbm7/Eb |Cm7 Fm7 |Dbm7 Dbm7/Gb |Cm7 F7(b9) |

 

管・弦おりまぜたアレンジは言わずもがな、コード進行もオッシャレーです。グっとくる感じは同主調のGマイナーからEbM7を持ってきているところ(Aメロ)や、サビの5小節目から出てくるVI#m7(b5)→VIm7のところですね。後者はIIImに向かう(セカンダリドミナントの)II-Vかと思いきや、VIm7でスムーズにIIIm7にもっていくのが気持ちいいです(しかもVIm7がサブドミマイナーになっているのでさらに胸キュン)。

 

各セクション終わりがジャジーなオルタード系のテンションが混ざった7thなのもちょっと大人な感じでたまりません(最近個人的にもかなりハマっている、藤井風くんのナンバーもこういうアレンジでグッときますもんね)。

 

あと、ホントに個人的な感想なんですが、曲ラストにむかって、半音上げの転調にもっていく仕掛けが細かくてツボです(Interlude2の後半)。「ポップスのアレンジの手法としてのサビの半音上げ/全音上げ転調」って「音が上がった瞬間だけは確かに気もちいいけど、二秒も経てば転調していることは忘れられちゃうし、このせいで曲の半分はボーカリストの高音のおいしいところがスポイルされるし、盛り上げるためだったらもっと他にアレンジの方法があるだろう!!」と常日頃から思ってやまないのですが(ホントに個人の感想です)、この楽曲では繰り返しでしれっと半音上げました、というよくあるアレンジじゃなく、管・弦・コーラスでめちゃくちゃ盛り上げて「気が付いたら半音上がってました!」という流れが巧みだなぁと思ってます。

この曲について

2018年~2019年にかけて、AORとその周辺の名曲を紹介するCrossover LaboratoryというFMの番組があったのですが、そのDJがブルー・ペパーズの福田直木さんでした。ラジオの番組検索で「フュージョン」のキーワードに引っかかってきたというホントに偶然みたいなきっかけでこの番組を聴きだしたのですが、楽曲紹介がとても詳細で(というかマニアックで笑)、このジャンルへの愛情がほとばしっているのがリスナーにもひしひしと伝わってきて、番組が終わるまでの一年間、毎週毎週楽しく聴かせていただいてました。この番組の最後にブルー・ペパーズ(つまりDJご自身の主催するユニット)の楽曲を紹介して終わるのですが、それで気に入ってしまったいくつかのナンバーのひとつがこの曲です。

打ち込みについて

アルバムのクレジットによると原曲のギターはアコギなんですが(演奏は伊藤ハルトシさん)、フレーズ的に自分ではこの感じがアコギで出せないなぁということで、ストラトのフロントで弾きつつプラグインのエフェクタでアコシミュをかけています(が、全然アコギっぽくなくてちょっと反省)。

また、ブラスのロングトーンは、原曲ではスーッとデクレッシェンドしているのですが、これは個人の好みでクレッシェンドさせています。

耳コピは、ベースとドラムスが単純な繰り返しフレーズがなくてとにかく大変でした。平日の夜に少しずつ、多分トータルで2週間くらいかかっていると思います(でも、オケ全体が完成してしまうと目立たなくなってしまうーそしてその方が多分完成度が高いーという悲運のパート...)。

間奏のコーラス隊のフォールダウンでは、初めてNEUTRINOの調整ツールを使いました。いままではDropZoneに取り込んでピッチエンベロープをかけたり、ピッチベンドで調整したりといろいろ試行錯誤をしていたのですが、こんなに自然にできるのならもっと早く導入すればよかったと反省しきりです。ちなみにこの曲の打ち込みのコーラス隊はきりたん(FS=0.9)とヤクモくんを重ねているのですが、かなり自然な感じにしあがったのでとても気に入っております。

Cakewalk by BandLab 更新情報/2022.09

自分用の覚え書き。

4ヶ月ぶりのCakewalkアップデートです(前回は2022.06でした)。個人的には、その間に制作したデータの解説記事ブログを一本しか書いていないのが地味にヤバイ。それはさておき、今回のアップデートは割と細かい改善が多いですね。

僕はいま制作中のプロジェクトがあるのでまだアップデートは適用していません。適用後に気づいたことがあれば、後で追記しようと思います。

※公式サイトによる今回のリリース内容

機能強化

パッチポイントおよびAUXトラックからのモノラル入力

これまでは、トラックやバスの入力にAUXトラックやパッチポイントからのモノラル入力(L/R)を割り当てていても、再生時にはパッチポイントの左右両方のチャネルの信号が含まれていた。本リリースより、パッチポイントの入力は指定されたトラックの入力だけが正しく含まれるようになった。

注意:AUXトラックやパッチポイントのモノラル入力を使用しているプロジェクトについては、これまでとは音声の再生結果が変化する。これは、従来はステレオ音声としてレンダリングされていたためである。もしも以前と同じ結果を得たい場合は、ステレオ入力として割り当てなおす必要がある。

訳者注:パッチポイント。こんな機能知らなかった。いつもアウトプットにバスを直接指定するやり方でやってました。

ループの最短長の改善

ループの最短長が 128分音符(30ticks) に短縮された。

訳者注:これまでは八分音符(480ticks)でした。

élastique SDK 3.4.0 の適用

オーディストレッチ/ピッチシフトエンジン zplane élastique Pro がバージョン 3.4.0に更新され、バグフィックスや性能面での強化が図られた。

訳者注:文中にもありますが、zplane élastique Proは有名なオーディオストレッチエンジンです(https://licensing.zplane.de/technology#elastique)。

最新のマイクロソフト社製再配布モジュール/コンパイラの適用

アプリケーションのコンパイル・ビルドにマイクロソフト社の最新の開発ツールを使用した。このツールにはコンパイル時の軽微な修正や最適化が含まれている。

アプリーケーション署名の改善

アプリケーション署名が更新され、シマンテック社の証明書への依存性が除去された。以前はこの依存性が原因で、アプリケーションが安全でないと見做されたり、デジタル署名が無効として扱われたりして、アクティベーションエラーが発生するケースがあった。

さらに、アプリケーションによってインストールされるすべてのDLLファイルとテーマに署名することで、インストール時や実行時、アンチウイルスプログラムに隔離対象とされないようにした。

注意:アプリケーションを更新した場合、メインのアプリケーションプログラムと修正されたDLLファイルだけが新しい署名に更新される。もしすべてのコンポーネントの署名を更新したい場合は、インストーラですべてをインストールする必要がある。

最適化

大きなプロジェクトで転送処理を中断した際のレスポンスの改善

演奏データの転送を中断する際、VSTプラグインにはMIDIオールノートオフメッセージを送信しないように変更された。このメッセージは、一部のプラグイン(コンソール エミュレーターなど)にとっては負荷が大きくなる可能性があり、プロジェクトに多数のトラックが含まれている場合、再生停止後にアプリケーションが数秒間応答しないように見えるという症状を引き起こしていた。

ProChannelプラグインへのMIDI接続をブロック

一部のProChannelモジュールがMIDIデータを要求することにより、不要な処理遅延が発生していた。本リリースで、MIDIからProchannelモジュールへの接続がブロックされるようになった。

バグフィックス

  • 特定のプラグインを含むプロジェクトを開いた際、「Almost done...(ほぼ完了..)」というメッセージが表示された後にアプリケーション UI が表示されなくなる問題を修正
  • シンセトラックを削除した際に時折発生していたヒープ破損の問題を修正
  • ナッジの単位を"Snap To Scale(スケールにスナップ)"と設定した際、「ランドマークイベントへのスナップ」を無効にしていてもランドマークイベントがスナップ対象とされていた問題を修正

    訳者注:"Snap To Scale"はMIDIやインストゥルメントトラックのトラックインスペクタに設定箇所があります。
    ナッジやランドマークについてはX3のマニュアルですが、以下が参考になると思います。
    ナッジ設定:https://www.cakewalk.com/Documentation?product=SONAR%20X3&language=4&help=Arranging.24.html
    ランドマーク:https://www.cakewalk.com/Documentation?product=SONAR%20X3&language=4&help=Tools.18.html

  • 再対応ータイムルーラーを選択した後にオートメーションシェルフツールが使用できなくなっていた問題を修正

  • 「現在タイムの小節:拍を指定(訳者注:プロジェクトメニューにあります)」がテンポエンベロープの最後のノードを複製してしまっていた問題を修正

  • エクスポートのプリセットにおいて、設定されているサンプルレートが反映されない問題を修正

  • エクスポートモジュールが選択範囲に対して不正な推定時間を表示していた問題を修正

  • トラックインスペクタの説明欄に入力した"&"の文字がおかしな挙動を示す問題を

    修正

    訳者注:とのことなのですが、トラックインスペクタには説明欄(Description Text Box)が見当たりません。マニュアルにも記載がない。なので、おかしな挙動、というのがどういうものかもちょっと不明です。

  • オーディオのエクスポート時、シンプルなインストゥルメントトラックによりトラック番号が正しくない状態となっていた問題を修正

Daisy Field/T-SQUARE

演奏動画

アルバム"NATURAL"からEWIメインの爽やかナンバー、「Daisy Field」のバッキングトラックです。動画はリードのエレキギターパートを除いたバッキングトラックになっています。

youtu.be

構成・コード進行・解説

Tempo=124.4  Key=G

Intro1→Intro2
  Ax2→B→Cx2→Interlude
  A'x2→A→B→CxN(F.O)

Intro1
 |CM9/E |EbM7/G CM7/E GM7/B |C/D |CM7 G/B Am7|
 |C/D   |

Intro2/Interlude
 |G GM7 |G6 GM7 |G GM7 |G6 GM7 |

A
 |G          GM7  |G6    GM7  |G      GM7 |G6 GM7  |
 |CM7     G/B    |Am7 Em7   |CM7 Am7 |C/D         |
 |Dsus4 Eb/G CM7/E |Bm7 C/D  |G   GM7 |G6  GM7 |

B
 |G/B          |CM7 G#dim |F/A  D/F# |C/E A/C# |
 |G/B CM7 |C/D   Cm7    |Eb/F          |

C
 |G      G/B    |C   C/D  |CM7 G/B |Am7 C/D |
 |Cm7 BbM7 |Eb Dm  |Cm7         |F7b9        |

A'(EWI Solo)
 |G      GM7 |G6  GM7  |G   GM7    |G6 GM7 |
 |CM7 G/B   |Am7 Em7 |CM7 Am7 |C/D        |
 |G   GM7     |G6  GM7  |

 

動画の投稿から3か月以上が経過してしまいました...。解説記事になかなか手を付けられなかったのは、キモとなるコード進行について、ちっとも納得できるかたちで解釈できなかったからです。ただ、悩んでいても仕方がないので、ひとまず「わかりません」ということで記事にすることにしました。

 

ちっともわからないところその1がイントロの2小節目やAパートの9小節目のEb/Gから始まるキメフレーズの進行です。よくあるVIbに一時転調しているのはわかるのですが、なぜ3度の音がベースに来ているのか(いわゆる第一転回形ですね)、そのあとも3度の音をベースにしたコードがC→Gと続くのですが、この流れがどういうアイデアで生まれたのか、さっぱりわかりません。VIbにいきつつ、元のキーに戻るためにサブドミナントドミナント(IV~IV/V)を配置しているのか、いや、でもそうだとするとVのまえにあるIIIm(この場合はBm7)はなんなんだ。

 

ちっともわからないところその2はBパートの3~5小節目の進行です。ここも3度の音をベースにしつつ、F→D→C→A→G と目まぐるしく転調するのですが、どういう意図でこの進行が生まれたのか、またもやさっぱりわかりません。F/A やC/EはAm7やEm7の変形とみて、Am7→D→Em7→A→Bm7~というのが元々の考え方なのかなぁ。そうすれば、直前のG#dimはパッシングディミニッシュ的な感じで配置しているとも解釈できるような、そうでないような....。いつの日か「こういうことか!」ってわかる日が来るんだろうか。

 

先にも書いたように、どちらの進行も第一転回形が多用されていて、安藤さん(それとも須藤さん?)的にはなにか意図があってのことだと思うのですが、それがなになのかわかりません。全部が全部理論で説明できるとは思っていませんが、「こういう意図があったはずだ」くらいは説明できればなと思いつつ、力不足を感じるばかりです。

 

面白いなあと思うのは、BパートやCパートの最後のEb/FやF7b9。通常はこのあとBbに進行するはずなんですが、そうせずに、Key:Bb=Gmと見た場合の同主調であるGに進行します。ピカルディ終止っぽい響きで、展開感があってものすごく気持ちがいいです。

 

後は全く個人的な感想ですが、サビのCパートでは途中でKey=Ebに転調するのですが、メロディが綺麗に追随していて、メロディパートのギターを演奏していても、とても気持ちがいいなぁといつも思います。

 

打ち込みについて

T-SQUAREの数ある楽曲の中でも大好きなナンバーのひとつなんですが、イントロやサビ前のハープパートが打ち込み的に鬼門で、今回ようやく満足できる感じに仕上がりました。原曲をよく聴くと2コーラス前のサビ前はハープではなくシンセパッドのようにも聴こえるのですが、本動画では1コーラス目と同じくハープでアルペジオを演奏しています。

Cakewalk by BandLab 更新情報/2022.06

2022/08/01 Update1の情報を追記

自分用の覚え書き。

久しぶりのCakewalkアップデートです(前回は2022.02でした)。今回のアップデートではループ録音やパンチ録音における最後のテイクのクリップ長調整やMackie Control関連の改良、オフラインヘルプ対応やアプリ内アップデート機能の強化が行われています。

「最後のテイクをループ終端やパンチアウトタイミングまで自動的に延長する」機能は地味に便利な改善と思います。個人的に、ギターの録音ではコンピングモードを愛用しているのですが(下手クソなので...)、確かに最後のテイク(=ループ終了ボタンを押すタイミングでできてしまう不要テイク)のせいでその一つ前のテイク(だいたいこれがいい感じになっていることが多い)が分割されてしまうのは、気になっていたところではありました。なんというか、自分のやり方がおかしくて、もっといいやり方があるんだろうけど、まあいいか、と思っていました。

あと、アレンジセクションをドラッグコピーするとテンポマップがおかしくなる(テンポがたくさんコピーされてしまう)のは不具合だったんですね、知らない間にテンポ設定が増えているのを見て「操作を間違ったかな」と思っていました。

※公式サイトによる今回のリリース内容

Update1でのバグフィックス内容(build 28.06.0.034)

  • オーディオエクスポートのプリセットでファイルタイプが変更されない問題を修正

  • ループ録音によるコンピングを行っていない場合に、パンチアウト時刻までテイク延長すると必ずループ終了時刻に戻ってしまう問題を修正

  • パンチアウト時刻やループ終端までのテイク長延長機能がMIDIクリップ録音時にも機能するように修正

  • ピアノロールビューでノート名表示を変更しても、ノートをクリックすると元に戻ってしまう問題を修正

  • 複数のトラックをフォルダーに移動した際、元の順序とは逆に追加されてしまう問題を修正

  • エフェクトプラグインのウィンドウに対して、(筆者補足:アプリとして許容される)最小サイズを設定

  • 一部の利用者で発生している「アクティベーションエラー(Activation Error 20)」の問題に対応

  • 最新のMicrosoft VC++再配布可能ファイルに対応

機能強化

コンピングモードにおける、ループ録音時の最終テイクの自動延長

コンピングモードでループ録音を行う場合、録音された複数テイクの最後のテイクが自動的にループ終端まで延長されるようになりました。この改善により、その直前のテイクが録音終了のタイミングで分割されなくなり、より簡単にコンピングできるようになりました。

注意:コンピングモードでループ録音を実行しつつ、(次に説明する)「Extend Takes to Punch Out Time(パンチアウトのタイミングまでテイクを自動延長する)」オプションも有効にしている場合、最終テイクは「ループ終端」と「パンチアウト」のうち、先に発生したタイミングまで延長されます。

「パンチ録音時の最終テイク自動延長」オプション

オートパンチでパンチ録音を行っている場合、Cakewalkはすべてのテイクを録音終了のタイミングで分割します。このためパンチアウトのタイミングよりも先に録音を停止するとクリップが分割されます。

この挙動は、例えば手早くコンピングを実施したい場合のように、すべてのテイクが完全な長さのクリップで揃っていてほしいようなケースでは、好ましくない場合があります。

この状況を避けるために「最終テイクをパンチ録音の終了タイミングまで自動的に延長する」オプションを追加しました。この機能を使う場合は録音ボタン(※筆者注参照)を右クリックして設定画面を開き、「Extend Takes to Punch Out Time option」を有効にしてください。

注意:「Extend Takes to Punch Out Time option」を使うためには、「オートパンチ」も有効になっている必要があります。

筆者注:この録音ボタンはトランスポートモジュール(通常は画面上部中央付近に表示されている、再生ボタンやスライダーのあるパネル)上のボタンです。右クリックで表示される画面は「編集 > 環境設定」で表示される環境設定画面の「プロジェクト - 録音」でも参照できます。

Mackie Control画面の改善

Mackie Control画面にいくつかの機能強化が含まれています。

筆者注:Mackie Controlはフィジカルコントローラの一種でこういう感じのバイスです。

新しい互換モード

推奨モードである Cakewalk/SONARモードに加えて、Cakewalk/SONARモードが提供されていないコントーラー向けに、2つのエミュレーションモードが追加されました。

Mackie Control Universal (Universal Mode/ユニバーサルモード). Mackieのデフォルトのボタンレイアウトをエミュレートします。

Mackie Control Universal (Cubase Mode/Cubaseモード). MackieCubase/Nuendoのボタンレイアウトをエミュレートします。

フィジカルコントローラ上のボタンがCakewalkの適切な機能に割り当てられるようにするため、Cakewalkとフィジカルコントローラの両方で同じモードを設定するようにしてください。

注意:もしフィジカルコントローラに「Cakewalk/SONARモード」が用意されている場合は、そのモードを利用することで最大限の互換性が得られます。

「Handshakeを無効にする」 が既定状態で有効に

Mackie Controlの初期のプロトコルでは、コントローラ初期化中にhandshake(相互接続確認処理)が求められていましたが、後にこの制限は撤廃されました。この変更に対応するため「Handshakeを無効にする」 オプションを既定状態で有効とするようにしました。本設定により、Handshakeプロセスを省略することができます。

注意:Cakewalk/SONARモードを設定している場合、古いタイプのコントローラ用にこのオプションを無効にすることができます。

パフォーマンスの向上

コントローラのリフレッシュ処理中に不要な計算が繰り返されないようにするため、内部処理においてルーティングやトラック/バスの順序をキャッシュするようにしました。この改善により、非常に早いリフレッシュレートを使用している場合、UIのパフォーマンスが向上します。

ルーティングやトラック/バスの順序を変更するとキャッシュがリセットされ、次にコントローラから要求されたタイミングで再計算が行われます。

 

「トラックのフォーカス変更時に親トラックフォルダを展開する」オプション

トラックビューのメニューに「Expand Track Folder on Track Focus」(トラックフォーカス時にトラックフォルダを展開する)オプションが新たに追加されました。これにより、フォーカスされたトラックの親フォルダが閉じている場合には、自動的にそのトラックフォルダが展開されます。フィジカルコントローラを使っている場合やコンソールビュー上でトラックのフォーカスを変更する際に、こういった挙動が便利なケースがあります。

「Region FXのレンダリング」に対するキー割り当て

「Region FXのレンダリング」に対してキー割り当てが可能になりました。これにより、現在選択されているクリップ中のアクティブなRegion FXをレンダリングすることが可能です。キー割り当ては「編集 > 環境設定」で表示される環境設定画面の「カスタマイズ - キーボードショートカット」画面で設定できます。

オフラインヘルプのサポート

オプションとして、オフラインヘルプが提供されます。ローカルヘルプを使用する場合は「編集 > 環境設定」で表示される環境設定画面の「ファイル - 詳細」で「常にローカルヘルプを使用」を有効にしてください。

最初にローカルヘルプを有効にしたタイミングや、それ以降、更新されたローカルヘルプが利用可能になったタイミングで、ダウンロードとインストールに関するトータス通知画面が表示されます。

もしPCがインターネットに接続されていない場合、Calkwalkはインターネットへの接続が有効になるまではオフラインヘルプを表示します。

注意:オフラインヘルプは今のところ英語版のみが提供されます。

ヒント:インターネットに接続しないPCでオフラインヘルプを使用したい場合は、インターネットに接続している別のPCでオフラインヘルプをダウンロードし、CakewalkHelp_Documentation_1.0.0.n.exe インストーラ(\Download\Cakewalkフォルダに存在するはずです)をリムーバルメディア等を経由して対象のPCに転送して実行するか、インストールされた  Cakewalk.chm ファイルをCakewalkのルートフォルダ(既定では\Program Files\Cakewalk\Cakewalk Coreです)から対象のPCにコピーしてください。

アプリ内アップデート機能の改善

  • これまでは BandLab Asistant か Cakewalk Web Installer 経由でのみ利用可能だったオプション機能(Studio Instruments SuitやDrum Replacer、試用版Medlodyne、テーマエディタ、デモプロジェクトなど)が、Cakewalk内でダウンロードできるようになりました。利用可能なアップデートは「ヘルプ > アップデートの確認」で確認できます。もしインストールしていないオプション機能やアップデート内容がある場合、ダウンロードやインストール用のトースト通知が表示されます。
  • ダウンロードの進行状況を示すトースト通知に処理中のファイル名が表示されるようになりました。これにより、ユーザは何がダウンロードされているのかわかるようになりました。
  • 複数のアップデートをダウンロードしようとしたり、進行中のダウンロードがある場合にアップデートを確認した場合にはエラーが表示されます。

ARM向けWindows11への対応

Windows 11 for ARMが動作するARM64 PC環境でもCakewalkが利用できるようになりました。

バグフィックス

  • BandLabへのサインイン中にハングしてしまう問題への対応
  • トースト通知でのクラッシュ防止
  • 存在しないドライブに対するエクスポートによりクラッシュする問題への対応
  • CD/DVDドライブへの直接的なエクスポートの禁止
  • WAV以外のファイル型式が設定されている状態で、存在しないパスへのエクスポートが失敗する問題への対応
  • 異なるファイルタイプやソースカテゴリのエクスポート後、アプリケーション終了時に空のエクスポートフォルダが削除されない問題への対応
  • 不正なエクスポートパスが指定されている場合、プロンプトを表示するようにした
  • Cakewalk External Controller API(外部コントローラAPI)の問題でCakewalkGUIがフリーズしてしまう問題への対応
  • 外部エンコーダのプリセットが正しく選択・保存されない問題への対応
  • バウンス中、シグナルチェーンに含まれないバス上のプラグインでフラッシングが発生する問題への対応
  • Melodyneがインストールされていない状態では、AudioからMIDIへの変換機能を利用できないようにした
  • テイクレーン上でMelodyneのクリップをミュートするとクリップが消えてしまう問題への対応
  • プロジェクト中にロックされたクリップが存在している場合、アレンジャーセクションが正しくエクスポートされない問題への対応
  • アレンジャセクションのサイズを変更した場合、他のセクションにスナップされるようになった(筆者注:隙間なく詰められる状態となった)
  • アレンジを確定すると、1 tick ずれる もしくは 最初のノートが消えてしまう問題への対応
  • テンポが一つだけ設定されている状態で、セクションをCTRLキーを押しながらドラッグするとテンポマップが破損する問題への対応
  • ユーザプロジェクトでセクションをドラッグコピーすると、テンポトラックが消えてしまう問題への対応
  • ユーザプロジェクトにおいて、アレンジを確定した楽曲の開始時のテンポが正しくない問題への対応
  • 環境設定の「WarnSilentBuses(音声出力されないBUSに対する警告)」の既定値をオフに変更した
  • 同一レーン上に複数のクリップがある場合に、シェルフツールが正しく動作しない問題への対応
  • 範囲選択した状態でドラッグ移動するとヌルポインタ例外が発生する問題への対応
  • 非USキーボードを利用している場合に、"+"の文字がマーカーとして入力できない問題への対応
  • オーディオトラックがアクティブトラックになっている場合、トラックフォルダのエコーボタン(筆者注:MuteやSoloボタン、Recボタンと並んでいる、Wi-Fiのマークを横にしたようなアイコンのボタンです)のステータスが正しい状態になっていない問題への対応
  • MIDIクリップに対して「(メニューの)プロセス > 長さ」画面で100%より小さい値を設定すると、ヘアピン記号(筆者注:クレッシェンドやデクレッシェンド記号のことです。譜面ビューで指定できます)のデュレーションアーティキュレーションマップのイベントが無視されてしまう問題への対応

 

Space Romancer(謎の壁 ブロックくずし Arrange Version)/KONAMI

演奏動画

KONAMIファミリーコンピュータ ディスクシステム用のブロック崩しゲーム「謎の壁 ブロックくずし」からエンディング曲です。コナミ矩形波倶楽部のアルバム「コナミック・ゲーム・フリークス」に収録されているアレンジバージョンを耳コピ(+α)再現してみました。

本当はギターソロ部分も録音する予定だったのですが、ひとまずソロなしバージョンを公開しています(手元には手書きのタブ譜まで用意しているのですが...)。

 

youtu.be

構成・コード進行・解説

Intro
 →A→B1→A→B2→C(Gt.Solo1)
 →Interlude→D(Key Solo)→B3x2→B3xn(Gt.Solo2&F.O.)

Intro/Interlude
 |DM7 |E7/D  |C#m7  |F#m7 |
 |Bm7 |%        |DM7/E |%      |
 |Bm7 |DM7/E |

A
  |A |% |GM7 |% |
  |A |% |GM7 |% |

B1
  |DM7 |%               |C#m7 |F#m7   |
  |DM7 |DM7 D/C# |Bm7   |DM7/E |

B2
  |DM7 |% |C#m7 |F#m7 |
  |GM7 |% |Bb      |Bb/C   |

C(Gt.Solo)
  |F       |%         |Eb  |%  |
  |Dm7 |%         |C    |%  |
  |F       |%         |Eb  |%  |
  |Dm7 |%         |C   |%  |
  |Bb     |%         |A   |%  |
  |G       |E/G# E |G   |A  |

D
  |DM7 |%        |C#m7 |F#m7 |
  |DM7 |%        |C#m7 |F#m7 |

B3
  |DM7 |%        |C#m7 |F#m7 |
  |DM7 |%        |C#m7 |F#m7 |

 

基本は A→GM7(I→VIIbM7)を繰り返すAパートと、泣かせの王道進行(IV→IV/V→IIIm→IIm)の変形(2小節目がIVのまま)のBパートの構成。

AパートはGM7のメジャーセブンスがいい仕事をしてます。よく考えると、同じコナミツインビーのメインBGMも(キーは違いますが)同じ進行ですね。

Bパートは、ファミコンの原曲では普通の王道進行です。アレンジにあたってここだけちょこっと変えているのはなんでですかね。

原曲はこのAとBを繰り返す構成ですが、アレンジバージョンはそこからFに転調して古川もとあき氏のギターパートが追加されています。Fに転調する前のBb/Cはお馴染みのセカンダリドミナント(C7の変形)です。

その後、イントロに戻り、Bパートの進行でオルガンソロ(?)→間奏→ギターソロ→フェードアウト、となります。

この曲について

冒頭にも書いた通り、この曲自体はアルファレコードからリリースされていたG.M.O.レーベルのコナミ編第三弾である「コナミック・ゲーム・フリークス」に収録されていて知っていた(で、いい曲だなぁ、と思っていた)のですが、ファミコンのオリジナルバージョンについてはYouTubeで同ゲームの動画が投稿されるまで全く聴いたことがありませんでした。アルカノイドを持っている友人はたくさんいたけれど、謎の壁を持っている人はいなかった(笑)。このゲームが発売された1986年は、アルカノイドのヒットをきっかけにした、ブロック崩しのリメイクブームだったんですね。

アルバム収録のアレンジバージョンは古川もとあき氏の後半ソロのフレーズがひたすら気持ちいいです。

 

耳コピにあたっては、弦やピアノのパートをちょっとだけゴージャス・かつリアルにしています。元のアレンジバージョンは、音源はDX7+Juno106+RX11、これをQX5だけで演奏させていたとのことなのですが、当時の僕の耳にも(特に弦の音が)「うーん、ちょっとショ○イ」と感じられていたので、原曲の雰囲気を壊さない程度にいじってみました。ただ、イントロのベルっぽい音だけは「FM音源のあの感じじゃないと!」ということでDexedで再現しています。

City Rhythm/SHAKATAK

演奏動画

80年代キラキラサウンド全開のSHAKATAKのボーカルナンバー、City Rhythmです。

当然のごとく歌詞はすべて英語なのですが、AIめろうに頑張ってもらいました。

※カラオケバージョンはこちら

 

youtu.be

構成・コード進行・解説

Tempo=112.7  Key=D

Intro1→Intro2
→A→B→C
→A→B→C
→Ax2→B(Gt&Scat solo)→C→Axn(F.O.)

Intro1(Scat Only)
 |D |Bm7 |D |Bm7 |

Intro2
 |BbM7 |BbM7/C |GM7/A |GM7/A G/A A |

A
 |Dadd9 |GM7      |Dadd9  |GM7                |
 |BbM7  |BbM7/C |GM7/A |GM7/A G/A A |

B
 |Dadd9 |Cadd9 |Dadd9 |Cadd9 |
 |Dadd9 |Cadd9 |Dadd9 |Cadd9 |

C
 |GM9   |F#m9 F#m9/B Bm7 |Em9        |GM7/A AbM7(13) |
 |GM9   |F#m9 F#m9/B B7    |Bm7/E E9|GM7/A                  |

 

構成はものすごくシンプルで、リピート数がかわる箇所もありますが、基本的にはA→B→Cが順々に繰り返されているだけです。あと、J-POP的なノリでいえばAがサビなので、サビ始まり曲、といっていいのではないでしょうか。

 

イントロのコードはスキャット(※)で歌われている実音から「D→Bm7」x2としていますが、構成的にはAセクションと同じ流れなので、二番目のBm7はルートのGが鳴っていないM9と解釈するのがホントは正しいと思います。

筆者注:全体を通して流れるこのシャラララっていうスキャットなんですけど、原曲のこの部分はもしかしてサンプリングなんでしょうか。

 

イントロおよびAセクションの後半はモーダルインターチェンジを利用したよくあるVIb→VIIb→Iの進行(最近知ったのですが、スーパーマリオのラウンドクリアのジングルから「マリオ進行」なんて呼ばれているらしいですね)のバリエーション。すぐにIに進行せずに、V7の代理であるIV/Vが間に挟まっているのが特徴的です。

Bセクションは、ここもモーダルインターチェンジを使ってI→VIIbの繰り返し。add9でオシャレ感というか都会派サウンドになっています。ギター&スキャットソロもこの進行。

Cセクションは2小節目・6小節目が面白いですね。これは3小節目・7小節目のEm9/E7に進行するためのIIm→V7の変形と思います。2小節目の最後がBm7なのに対して、6小節目の最後はB7(=ドミナント)を配置してより強い進行にしているのが芸コマと思います。これでここはひとまず終了になります、っていう感じが出ていると思います。

この曲について&打ち込みについて

SHAKATAKといえばリアタイ世代はなんといっても Night Birdsなんですけど、今回はNEUTRINOで英語詞がどれくらい再現できるかをやってみたくて、個人的にも大好きなCity Rhythmをやってみました。もういろんな人がNEUTRINOで洋楽を再現されていますが、改めて発音というものを考えるいいきっかけになりますね。

字幕といっしょに再生すると意外にそれっぽく歌っているように思えるので(ネイティブの方にどう聴こえているのかは定かではありませんが....)、AORフュージョンのあの曲やあの曲もやれそうだなぁといろいろ妄想しています。

打ち込みポイント的には80年代キラキラサウンドということで、エレピもローズやウーリッツァーではなくFM系をチョイス。マレットとか派手なSaw Waveもそうですね。あと、シンセドラム(このころは「シモンズ」って言ってたよなぁ。808とかと違って、すっかり死語になってしまった)やクラップがガツガツはいっているのも時代の音だなぁと思います。