Hello Goodbye/THE SQUARE
演奏動画
アルバム"打ち水にRainbow"のオープニングナンバー、「Hello Goodbye」のバッキングトラックです。動画はメインのエレキギターパートを除いたバッキングトラックになっています。
構成・コード進行・解説
Tempo=148.5 Key=C
Intro→A→B→A→B
Interlude→C→B→Ending
Intro/Interlude
|C |F/C G/C |C |F/C G/C |
|C |F/C G/C |Ab/C Bb/C |
A
|F6 |C |G |Am7 |
|G |Am |G |G F C/E |Dm |
B(最後のCは1回目のみ。リピート・D.S以降はなし)
|C C/B |Am7 C/G |F Fm/Ab |
|C C/B |Am7 C/G |F Fm/Ab |
|Fm/Ab |Cm/G |F#dim |F |(C |)
C(Guitar Solo)
|C/F |Eb/F |C/F |Eb/F |
|Bb/Eb |Db/Eb |Bb/Eb |Db/Eb |
|C/F |Eb/F |C/F |Eb/F |
|G |F/G |GM7 Am7/G |GM7 /A /A# /B |
Ending
|C |F/C G/C |C |F/C G/C |
|C |F/C G/C |Ab/C Bb/C |Bb/C C |
ビートルズのオリジナル版ではイントロ等はなくいきなりAメロから始まりますが(それが印象的だともいえる)、打ち水にRainbow版はスクエアオリジナルのノリノリな(死語ですね...)イントロから始まり、間奏やギターソロ用のセクションが含まれる構成になっています。ただし、ジャズ・フュージョン定番の「2コーラス目以降にアドリブソロが繰り広げられる」というパターンではなく、普通にメロディを2コーラス分演奏した後にアドリブでないギターソロパートが入り、もう一度にテーマを演奏しておしまいという、フュージョンとしては変則的、でも全体としてはシンプル、という構成になっています。
「ロックやポップスをフュージョン風にアレンジする」というと、16beatで裏拍キメキメ・コード進行もテンションコードや分数コードにリハモしまくり...というのがよくあるパターンだと思うのですが、本ナンバーではメロディは大胆にアレンジされているものの、コード進行はかなり原曲に忠実です。大きな違いは、コーラス(Bメロ)の最後にビートルズのオリジナル版にはない「Fm/Ab→Cm/G→F#dim→F(→C)」という、ルートが半音ずつ下降する進行が追加されているところです。この進行、全てのコードにCの音が含まれていて芸が細かいなぁと思っています。
ギターソロパートだけはフュージョンっぽい進行で、コードだけ見ると分数コードだらけですが、基本的なアイデアはM→7thを繰り返す流れです。たとえば冒頭のC/F→Eb/Fは
1)基本形はF→F7
2)FMaj9→Eb/F(Maj9はテンション追加、Eb/FはV7→IV/Vという定番の変形)
3)C/F→Eb/F(Maj9のルートとサードを省略)
というわけです。
この曲について
The時代も含め、T-SQUAREのアルバムでカバーソングってとても珍しいと思います(この曲以外になにかありましたっけ?)。なぜ唐突にカバーソングが入っているのか、このあたりの事情がよくわからないのですが(このアルバムのライナーノーツは『スクエア、いったいどうしたの!?』というくらいコミカルな内容で、楽曲の情報はほとんどないですもんね)、ビートルズのナンバーが選ばれたのは、安藤氏が元々ビートルズが好きだった、というところからなんでしょうね。
でも、単なる一過性の企画でやってみたという感じでもなく、割とライブでもよく演奏されていて、THE時代後期の定番曲だったという印象もあり、なんとも不思議なナンバーです。
そうそう、Twitterでもつぶやいたのですが、伊東さんはこの曲のアルバム収録バージョンでリリコンを吹いているんでしょうか?ライブで吹いているギターのハモリパートは、アルバム版ではギターの音に聴こえます。
打ち込みでは、ギターソロのバックのコーラスをAIきりたんとメロウに歌ってもらいました。これはこれでアリと思いますが、よくある洋楽の女性コーラスの音声があるといろいろ捗るんだけどなぁ、と思いました。ああいう女声コーラスの声質、需要は結構あると思うのですが、ソフトシンセでもあんまりない感じがします。