Cakewalk by BandLab 更新情報/2021.04
自分用の覚え書き(抄訳)。
今回のリリースではBandLabとの機能強化もさることながら、各種UIがかなり細かく改善されています。
※公式サイトによる今回のリリース内容
2021/05/30 Update1の情報を追記。
Update1での強化ポイント(build 27.04.0.175)
- アクティベーション状態の自動更新
アクティベーションの状態を最新の状態に保つため、新しいバージョンがインストールされて最初に実行されたときや、CakewalkからBandlabにサインインした際に、アクティベーション状態が更新されるようになりました。Cakewalkから一度もBandabにサインインしていない場合は、一度だけサインインをするように促されます。
- エラー検出を向上
- その他、各種バグフィックス
新機能
- BandLab Libraryへのアクセス
BandLab(※訳注:会社ではなくアプリケーションの方)との統合が実現された。これにより、Cakewalkから直接ダウンロードやアップロード、リビジョンの追跡が行えるようになった。
主な機能は以下の通り。
* Cakewalkプロジェクト/ステム/ミックスがBandLab Libraryに簡単に公開できる
* CakewalkでBandLabのプロジェクトを素早く開けることができる
* BandLabクラウド経由でオーディオトラックをシェアすることにより、コラボレートが簡単に
* モバイル環境で作成したプロジェクトをCakewalkに取り込むことができる。これにより、VSTエフェクトの利用やより進んだ編集が可能に
* iOSやAndroidからボーカルその他パートをCalkwalkに移動することが可能に
* 作成した楽曲をプレイリストとして公開し、場所を問わずモバイル機器で再生できる
追加されたメニューは以下の通り。
「ファイル>Browse BandLab Projects」で新設のLibrary Viewが表示され、BandLabのプロジェクトを参照できる。
「ファイル>Publish to BandLab」あるいは「エキスポート>BandLab」でプロジェクトを公開できる。
- エンベロープベースのTempo Track
従来のTempo Viewが、あたらしいエンベロープスタイルのTempo Trackに変更され、プロジェクト全体のテンポの状態が把握しやすくなった。
Tempo Trackでは、テンポの変化がエンベロープの形で表現される。これにより、オートメーションのエンベロープカーブを編集するのと同じ方法でTempo Mapを編集できる。例えば、もしプロジェクトのテンポが固定された単一の値だった場合、Tempo Trackでは水平な直線として表示される。テンポの変更はエンベロープに新しいノードを追加し、その値を編集することで行う。
Tempo Trackを拡張して作業領域を増やしたり、値の範囲を調節することも可能である。
Tempo Trackを表示するための操作は以下の通り。
* Track View上でViewメニューをクリックし、Tempo Track Show/Hideを選択する。
* メニューから「表示>テンポ」を選ぶ。あるいはALT+Shift+5を押下する(Tempo Inspecotrも開く)。
新設の「プロジェクト>Offset Tempo Map...」コマンドを使えば、プロジェクト全体のテンポを上下させることができる。 その他のオプションについては、Tempo Trackを右クリックすればよい。
- Tempo Inspector
Tempo Inspectorでは、プロジェクトのTempo Mapで設定されたすべてのテンポの変化が一覧で表示される。また、それぞれのテンポのBMPや位置、変化の仕方を変更できる。
Tempo Inspectorの表示/非表示の切り替えはInspectorペインの上部にあるTempo Inspectorボタン(メトロノームのアイコン)をクリックすればよい。
Tempo InspectorとTempo Trackを両方とも開く場合、「表示>テンポ」を選ぶかALT+Shift+5を押下する。
- PC2A T-Type Leveling Amplifier ProChannel モジュール
ProChannel用のモジュールとして、PC2A T-Type Leveling Amplifierが追加された。
PC2A T-Type Leveling Amplifierは伝統的な電子光学的真空管コンプレッサーをモデリングしたものである。
- アレンジセクションのループ再生
Arranger Inspector上のLoop Enabe/Disableボタン(矢印がが2つループ状に並んでいるアイコン)により、現在指定されているアレンジセクションがループ再生できるようになった。
* Track Viewで「クリップ>MIDIコントロールをエンベロープに変換」を指定することにより、選択されているトラック上のすべてのCCイベントをオートメーションエンベロープに変換する。
* 特定のCCイベントを変換したい場合は、ピアノロールのコントローラペイン上で変換したいCCイベントを表示させ、イベント名を右クリックして表示されるコンテクストメニューで「MIDIをエンベロープに変換」を選ぶ。
* オートメーションエンベロープをccイベントに変換したい場合は、クリップペインで変換したいエンベロープを表示し、右クリックして表示されるコンテクストメニューで「Convert to MIDI Events」を選ぶ。
機能強化
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プラグインメニューの改善
VST等のプラグインメニューがより使いやすくなった(VST2やVST3といったプラグイン形式による色分け表示、1000以上のプラグイン表示、複数列表示対応、フォントの改善、マウスホイールおよびキーボード操作のサポート)。
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オートメーションエンベロープのUIの改善
- 以前よりも細いラインで表示されるようになった。
- 選択されているノードは大きくかつ枠付きで表示されるようになった。
- ゴースト表示されているエンベロープではノードが表示されないようになった。
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オートメーションエンベロープ上での値表示
Track Viewの「表示>表示」メニューで「Show Value on Envelope」を指定することで、エンベロープ上のノードの値が表示できるようになった。
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波形の枠表示
Track Viewの「表示>表示」メニューで「Show Waveform Outlines」を指定することで、クリップペイン上の波形に枠線を表示できるようになった。
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トラックマネージャのプリセット対応
トラックマネージャ上でプロジェクトごとのプリセット(各トラックの状態保存)管理が可能になった。
多数のトラックを含む大きなプロジェクトで、特定のトラックグループ以外のすべてのトラックを非表示にする、といった場合に便利な機能である。トラックマネージャは、Track Viewの「トラック>トラックマネージャ」を選択するか、Hキーを押下すると表示される。
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UIテーマ互換チェッカー
「編集>環境設定」の左ペインで「カスタマイズ>テーマ」を指定してテーマを選択するか、古いカスタムユーザーテーマをアクティブにしてCakewalkを起動すると、当該テーマが現在のバージョンのCakewalkに対応しているかどうかがチェックされる。
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プラグインの例外処理/クラッシュレポートの改善
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アレンジャープレビューの無効化
ビデオやReWireシンセサイザー、アクティブなRegion FXを含むプロジェクトではアレンジャープレビューがサポートされていないことを強調するため、このようなプロジェクトではアレンジャープレビューが無効になった。