遠雷(Distance Thunder)/THE SQUARE
演奏動画
アルバム"STARS AND THE MOON"のラストナンバー、「遠雷」のバッキングトラックです。動画はエレキギターパートを除いたバッキングトラックになっています。
(2022/05/15追記)サックスなしバージョンをリクエストいただきましたので、追加でアップいたしました。こちらのバッキングトラックにはギターパートが含まれています。
構成・コード進行・解説
Tempo=56 Key=F
Intro→A→B→C
→Interlude→A→B→C
→Ending xN(F.O.)
Intro/Interlude/Ending
|F Bb/F F Bb/F |F Bb/F F |F Bb/F F Bb/F |F Bb/F F |
A
|F BbM7 |Em7/A A7 Dm7 F7/C |BbM7 C7 C7(b9) |F Bb/F F Bb/F |
|F BbM7 |Em7/A A7 Dm7 F7/C |BbM7 C7 |Em7/A A7 |
B
|Dm7 Am7 |Gm7 C7(b9) F F7 |BbM7 F/A |Gm7 Em7/A A7 |
|Dm7 Am7 |Gm7 C7(b9) F F7 |BbM7 C7 C7(b9) |F Bb/F F |
C
|C Bb/D C/E |Bb/F F |Em7/A A7 |Dm7 F7/C |
|BbM7 F/A |Gm7 F/A |Bb E7/B F/C A/C# |Dm7 BbM7 |
|Am7 Gm7 |Em7b5 A7 Dm7 BbM7 |Am7 C7 C7(b9) |
構成はシンプルで、イントロ(=間奏=エンディング)・Aメロ・Bメロ・Cメロを2回繰り返し、エンディングの進行でフェードアウト、という形です。ソロ専用のコード進行もなく、Aメロの進行でピアノソロとなっています。
全体のコード進行もシンプルで、要所要所にセカンダリードミナントが出てきてアクセントになっていること(例えばAメロの2・6小節目のA7やBメロ2・6小節目のF7)と、ベースの進行を滑らかにするためのオンコードがたくさん見られるところ(例えばAメロ2小節目後半からのD→C→Bb、Bメロ3小節目以降のBb→A→G、サビ冒頭のC→D→E→Fなどなど)あたりがポイントでしょうか。
そんな中、「おっ」と思うのはサビ(Cセクション)7小節目2拍目のE7/Bです。ここはセカンダリドミナントのE7ではなく、次のF/Cに半音進行するためのE/Bという感じです。構成音的にはE・G#(Ab)・D・B なので、Eがあるものの響きはBdim的でもあり、これはよく教本にも載っている「パッシング・ディミニッシュ・コード」的な流れともいえそうです。
あと、イントロのコード進行は I→IV/I→I(→IV)となっていて、これはいわゆるアーメン進行(IV→I)ですね。宝島のイントロ終わりのキメもこの進行です。
この曲について
T-SQUAREのアルバムのラストナンバーと言えばバラードが定番なのですが、この「遠雷」という曲は収録アルバムの「STARS AND THE MOON」全体がしっとり系のナンバーが多いために埋もれてしまうのか、同じピアノメインの和泉さんバラードである「FORGOTTEN SAGA」や「TWILIGHT IN UPPER WEST」に比べると取り上げられる機会が少ないという印象があります(ライブ映像も少ない気がします)。
が、和泉さんのソロアルバムではたびたび「Distance Thunder」という曲名で演奏されていて、僕自身もアルバム「FORGOTTEN SAGA」(ややこしい笑)のバージョンを聴いて「ああ、むちゃくちゃ癒される...」とこの曲の良さを再認識したという覚えがあります(おっさんになった、というのもあるかもしれない)。夏の終わりにぴったり、とホントに思います。